再登校直後に犯しがちな親のミス

再登校直後に犯しがちな親のミス

再登校直後に犯しがちな親のミス

不登校カウンセラーで、現役塾講師の前田です。

やっと再登校できた!

長期間不登校や引きこもりに悩んだご両親にとって
涙が流れるほど嬉しい瞬間です。

しかし、不登校から立ち直って
再登校できた時こそ
ご両親には注意してほしい事があります。

それは、、、

いきなり『完璧』を求めない事。

皆勤賞を期待しないで下さい。

一時間目から
学校に行かせないで下さい。

毎日登校できなくても許してあげて下さい。

親としては再登校できた、
学校に戻れた事が本当に嬉しいんです。

お気持ち、よくよくわかりますよ。

でも、不登校ではなく
難病で長期入院していたとしたら
親として何を心配しますか?

そうです、

病気の『再発』です。

お子さんが心配でたまらなくて

「しんどかったら
まだ無理しなくてもいいのよ」

「二時間目からでもいいんじゃない?」

「もし辛くなったら
学校からすぐに電話しなさい。

お母さん、
仕事を早く切り上げてでも
絶対に飛んで行くから。

担任の先生にも伝えてあるから
遠慮なんてしなくていいのよ」

と暖かく見守ってあげますよね。

・・・

不登校も全く同じです。

不登校から脱出して再登校できたとしても
お子さんは『病み上がり』の状態です。

不登校や引きこもりが長期的になり
長引いていればいるほど
学校に行く習慣をゼロから身に付ける必要があります。

ゼロ(0)をイチ(1)に変えるのは
本当に大変です。

不登校に限りません。

ダイエットも…
早起きも…
運動も…
禁煙も…
貯金も…

始めた直後、変わり始めが一番大変ですよね?

お父さんやお母さんも
一度は経験があるはずです。

ない習慣を作るのは本当に大変です。

ですから、学校への復帰、復学も
一歩一歩焦らずに再登校しましょう。

再登校直後は病み上がりの時期だから
「試運転期間」と割りきって下さい。

試運転期間の目安

「最初は大変だから
試運転が必要なのはわかりました。

でも、試運転期間の目安は
どれくらいでしょうか?

とにかく待ちなさい!

とアドバイスを受けた事もありますが
ずっと待っているだけでは
親としても不安になりますし、、、

何より子どもの心理状態が
どんどん悪化してしまいそうです」

といった不安がありますよね。

ズバリ!私の経験上、

試運転期間は9〜12週間です。

なぜか?

再登校直後から完全な再登校まで
3つの習慣を身につける必要があるから、です。

習慣1:教室に入る習慣
習慣2:毎日登校する習慣
習慣3:毎朝登校する習慣

以上の3つの習慣です。

不登校や引きこもりのお子さんにとっては
教室に入るだけでも一苦労。

近くや早退しつつも
毎日登校して教室に入れるようになるのも
また一苦労。

そして、毎朝教室へ登校するのも一苦労です。

さらに、脳科学の世界では
人間が新しい週間を身に付けるには
最低21日(3週間)必要
とされています。

つまり、3つの習慣×3週間=9週間になります。

ただし不登校のお子さんの中には
学校に登校できても教室は難しくて
まずは保健室登校から始めたいお子さんもいますよね。

毎日登校できるようになっても
毎朝登校できるまでに時間がかかるお子さんもいます。

だから、プラス3週間は
余裕を持って予め想定しておきましょう。

再登校できたとしても
スロースタートを許してあげましょう。

「頑張って、毎日登校しなさい」
「このまま毎朝起きるのよ」
「もう不登校に戻ったら困るわよ」

とは絶対に言わないで下さい。

もしお母さんがダイエットをし始めた時に
ダンナさん(お父さん)が

「三日坊主で終わるなよ」
「ちゃんと毎朝歩けよ」
「毎日の体重測定を忘れるな」

と言ったら…どう感じるか?

・・・わかりますよね。

(なぜアンタは要らない事ばかり言うの!)

そんな気持ちになるはずです。笑

お子さんも同じです。

どうか無理をさせないように
期待をかけすぎないように
お子さんのペースを守ってあげて下さい。

それが、再登校直後の親の最優先ポイントです。

それでは、一緒に頑張りましょう!

不登校カウンセラー 前田

追伸:

実は僕、あるブログがきっかけで
4ヶ月で体重を20キロ落としました。

1ヶ月で5キロ落とした計算です。

内容は…というと

・食事をゆっくり食べる
・エクササイズで身長を伸ばす

を基本にしながら
2日に1回のサーキットトレーニングで
太りにくいカラダを作るダイエットです。

最初は大変でした…(^_^;)

それまで暴飲暴食レベルで食べてましたから。

口を大きく開けてパクっと食べる習慣を捨て
一口に食べる量を今までの3分の1に。

しかも最低30秒間は
ゆっくり噛んでから飲み込みます。

女房いわく…

「あなた、やり始めは
ずっとしかめっ面で食べていたわ」

との事。

さすが女房、よくわかっています。

食事が本当に苦痛でした。

でも、1ヶ月経った頃から
自然とできるようになりました。

むしろ、大きな口で早く飲み込む方が
難しくなりました。

早く飲み込むと
どうも居心地が悪いのです。

こんな風に、

「学校に行かない方が気持ちが悪い」

とお子さんが感じるまで
病み上がり状態と考えて下さい。

(突然に見える)不登校も
(子どもの心の中では)徐々に進行したのですから
再登校も同じように一歩一歩です。

あまり焦らないようにご注意下さいね。

-不登校・登校拒否・引きこもり解決法