不登校は結果ではなく、目的を達成する手段である

不登校は結果ではなく、目的を達成する手段である

不登校は結果ではなく、目的を達成する手段である

不登校カウンセラーで、現役塾講師の前田です。

このブログの名前は
「原因不明の不登校解決法」ですが、

その原因を突き止めなくてよい、
原因を追求しなくても不登校は解決できる

とお伝えしてきました。

原因がわからないから困っているのに
原因を知らなくても良いとはどういうこと?

と疑問に思っていたかもしれません。

しかし、それこそが
不登校に対する大きな誤解です。

先日、女房の実家に帰省した時に
こんな事件がありました。

女房の姉(義姉)には
3歳になる甥っ子(たーくん)がいます。

このたーくんは僕と遊ぶ事を
たいそう気に入ってくれていて
帰省する度に僕と遊んでくれます。

ところが、先日鬼ごっこをしていた時に
たーくんが躓いて転んでしまいました。

擦りむいたわけでも
服が汚れたわけでもないのですが
とにかくビックリしたようで

「かぁちゃーーーーん!
痛いーーー、痛いーーー!」

と泣き叫ぶわけです。

しばらくしても全く泣き止まず、
ひたすら義姉に抱かれながら
泣きじゃっているたーくん。

なかなか泣きやまないので
僕と女房は二人で
キャッチボールを始めました。

さすがに義姉もあやすのに疲れたのか、
ポツリとこんな事を言いました。

「母ちゃんの胸で泣いとったら
お兄ちゃんとキャッチボールできへんよ?
たーくん、いいの?」

すると、たーくんが突然泣き止んで

「兄ちゃん、ずるいーー!
僕もキャッチボールするぅーー!」

と満面の笑みで
僕に駆け寄ってきたのです。

・・・

あぁ、子どもによくある光景じゃない?

と終わらせないで下さい。

たーくんの心理と不登校の心理は
非常に似通っています。

たーくんにとって
泣き叫ぶ事は痛いからではなく、
お母さんの愛を確認したかったのです。

自分が泣いた時に
この親はちゃんと自分を守ってくれるのか?

確認したかったわけです。

もちろん、子どもは無意識ですよ。

不登校(特に、原因不明の不登校)も
同じ原理で起こっています。

お子さんが意識しているかいないかは別として
不登校は手段である場合がほとんど。

つまり、原因があって不登校になるのではなく
達成したい目的があって不登校になるのです。

そして、不登校になる事で達成したい目的は

たった1つしかありません。

それは、親からの愛情確認です。

お父さん、お母さんの愛情が
きちんと自分に向いている事を確認したくて
お子さんは不登校になります。

子どもだって馬鹿ではありません。

不登校のリスクを
よくよくわかっています。

出席日数、友達との関係、成績、進学…

特に中学生以上であれば
それなりにリスクはあるなと
もちろん気づいてやってますよ。

しかし、そんな事は差し置いても
まずは親の愛情を確認したいのです。

あるいは確認せざるを得ないくらい
愛情が満たされていない状況にあります。

自分がいじめられたら
ウチの親は自分を守ってくれるかな?

成績が落ちたとしても
自分を抱きしめてくれるかな?

そもそも学校に行けなくなったら
親はどんな反応を見せるのだろう?

・・・

こんな事を考えながら
不登校という手段を選ぶのです。

これを理解すると
不登校に対するアプローチは
これまでと全く異なってきます。

具体的なアプローチは次回に述べます。

今回は、

不登校は目的達成の手段である

という事を理解しておいて下さい。

-不登校・登校拒否・引きこもり解決法